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秋山郷の上流に出る幽霊の話

 秋山郷の上流、渋沢ダムのあたりは幽霊が出るそうだ。

 西丸震哉が和山温泉に泊まったときに宿の先代のバアサンが体験したという話が「西丸式山遊記」に載っていた。

 おそらく半世紀以上も前のことだろうが、下流の穴藤にある発電所建設のとき、強制労働をさせられていた朝鮮人が、よく脱走してきて、握り飯をもたせてやったそうだ。下流に脱走するとすぐ捕まって、またタコ部屋へ放り込まれ、ますます死を早めるので、みんな上流へ逃げたという。和山から魚野川をつめて、野反池の手前で700mの尾根の直登をすることになるが、もともと身体をいためつけられているために体力が尽きてこの上りの途中でほとんどが死体をさらしたそうだ。

 営林署の職員がこの山中で野宿をすると、朝鮮語で一晩じゅうメンメンと語りかけられるというから、まだ浮かばれない魂がひしめいているのだろう。

西丸震哉「西丸式山遊記」(中公文庫,2000)P.256
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↑荒廃した営林小屋

 ちょうど、2年前に魚野川を遡行するときに渋沢ダムの避難小屋に泊まったのでちょっと驚いた。渋沢ダムのほとりには荒廃した営林小屋もあり、野反湖からの道も長く、話は生々しい。幸い、私は幽霊を見ていないので幽霊が成仏したか、私の霊感が足りないのだろう。

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  1. 2017/08/03(木) 22:41:32|
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