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「水木しげるの遠野物語」

「水木しげるの遠野物語」を読んだ。

 妖怪を描く水木しげると民俗学の大家、柳田國男の組み合わせとあってどんなもんかと手に取った。一言で表現すると遠野物語を基にした水木しげるのエッセイといったところだろうか。単に遠野物語を漫画にするのではなく、遠野を訪れた水木しげるが語り部として登場する。各話はごく短く、第52話のように2コマで馬追い鳥の鳴き声の由来を紹介するものもある。

 最後の第29回では水木しげるが夢の中で柳田國男と会って会話する。水木しげるが遠野への関心を述べ、柳田國男は賛意を述べる。「『遠野物語』の時代にはいろいろな妖怪が出てきてオモチロイね」と笑い飛ばしたところで夢が覚める。あえて額縁をぼかし、どこまでが遠野物語の話でどこからが水木氏の感想なのかわからないあたりがエッセイっぽい。手元に原著の遠野物語がないので対応まではわからない。

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↑63話マヨイガ

 圧倒的な写実力で描く緻密な風景や人物の躍動感はとても88歳の老人の手によるものとは思えない。ましてや片腕というのだから驚きだ。

 ていねいに遠野物語の筋を追ったものではないので、興味を持ったら原著の遠野物語に当たるといい。入り口としてよい漫画だろう。

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  1. 2017/03/30(木) 00:16:42|
  2. 書評 - 民俗学
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