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東京都環境局の公開した「東京地中熱ポテンシャルマップ」

 東京都環境局が「東京地中熱ポテンシャルマップ」を公開した。

160403tichumap.png

↑東京地中熱ポテンシャルマップのメッシュ図

 このたび都は、地中熱の利用を促進するため、地中熱の採熱可能量(ポテンシャル)の目安が一目でわかる「東京地中熱ポテンシャルマップ」を作成しました。

「東京地中熱ポテンシャルマップ」を公開|東京都

 興味深く見たのだが、図の中身以前に単位が「採熱管長さ100m 住宅 1.1本以下」などのコンターになっているのが気になる。単純に深さ10mの地中温度が15℃とかじゃないのか。どうやって算出したのかが不明なため、評価のしようがない。※表示値は、既存の地質情報、地下水データから一定の条件下で解析を行った理論値です「東京地中熱ポテンシャルマップ」を公開|東京都と申し訳程度に書かれているだけである。計算方法を書いた論文を一つ書いておいてくれるだけで過程を追いかけられるのに、もったいない。都市の地中温度分布に関する研究は少なく、尾島先生の「東京における地中温度分布に関する実測調査研究」くらいしか私は知らない。都市熱収支を扱う研究者が食いつくだろうから論文を大々的に発表するだけで研究者としての評価も高くなるに違いない。

 さて、よくわからないなりに私もじっくり見てみた。採熱管長さ1.1本以下の赤い部分が地中温度が高いと考えてみた。該当する部分を探すと東京駅丸の内から虎ノ門にかけて赤い。また高島平から赤羽、王子のあたりも赤い。また、荒川沿いの海抜ゼロメートル地帯は青く、1.5本以上となっている。海抜ゼロメートル地帯は荒川との地下水の交換が盛んですぐ冷えてしまうのだろうか。温度が高いところの理由はわからない。

 分布形状を見ると、東京駅を中心に等幅の赤・黄色の帯がグニャグニャと曲がりながら伸びている。さながらメデューサの頭のようだ。川があるところが青いわけではなく、赤いところが周囲より高いわけではない。東京駅付近の熱が地下水に乗ってグニャグニャと曲がりながら広がり冷めていくと解釈すればよいのだろうか。にしてもこの地下水の流跡線はずいぶん複雑である。メッシュは細かいので精度は高いが、正確度はどうなのだろう。深さ5mくらい地下からは恒温層と考えられているのにこれだけ場所によって温度が異なるのは解釈に苦しむ。

 あと、どうせ行政がやるなら「今なら熱交換器1本ごとにいくらの補助金を出しますよ」くらいの施策があればいいのにとも思う。

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  1. 2016/04/06(水) 00:44:00|
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