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万太郎谷沿いに登る谷川新道の説明文

 実家に帰ったとき、何気なく、古い「アルペンガイド10 谷川岳・上越の山」を手に取った。

 前にもこの1988年発行のアルペンガイドを取り上げたことがあるが、自分の歩いたコースを読んでみると、当時でもなかなか一般ルートと言えないようなところを登っている。

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↑「アルペンガイド10 谷川岳・上越の山」(山と渓谷社,1988)

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↑P.32, 33、谷川新道のページ

 今年の夏に登った万太郎谷には「谷川新道」という道があったようだ。しかし、9年前に登ったときも今年登ったときも道なんてまったく見かけなかった。ペンキやロープも一切見かけなかった。本当にあったのか疑わしいくらいだが、ガイドブックの記述も時期により通過不能とあるので、当時から相当な難路だったのだろう。冒頭の紹介文からして一見さんお断りみたいな雰囲気が伝わって来る。

 このコースは越後側からの登山路のうち直接谷川岳に登るものとして、また万太郎谷を遡行する変化に富んだ道だ。だが長い谷沿いの道は手入れが行き届かないところが多い。このため思わぬ渡渉やへつり、滝登りを強要されることがある。ましてや豪雨のあとや融雪期には通過不能となるときもあるので、よく状況を見て、時間にも余裕をもって行動しなければならない。なおこのコースは下降路には長すぎるため、極少数が登路のみに利用しているようだ。

「アルペンガイド10 谷川岳・上越の山」(山と渓谷社,1988)P.32
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↑雨の中だと滑る三の滝

 三ノ滝など苦労した滝もあるので、どうやって巻くのだろう、と疑問に思いながらつぶさに読むと、これ本当に一般登山道かと疑うような記述が出てくる。

  • 道はところどころ崩れており、残雪期には雪渓で覆う。道は手入れが悪く、猛烈なヤブになる。(井戸小屋沢の出合から大栗沢出合までの記述)
  • 右岸ぞいのヤブ道にいや気がさし、いよいよ沢歩きを始める。以前は要所にペンキ印があり渡渉点を示したが、今は見当たらない。(大栗沢出合から一ノ滝までの記述)
  • さらに本谷はこの奥に三ノ滝で左側を直登できるが、左の尾根に高巻の道がつけられているのでこちらをとる。イシクラ沢出合から相当な急斜面の中を、木の根などを頼りにヤブの中を登るのでいやなところだ。

 三の滝の左側を登るなんて記述は他に見たことがない。とどめにアドバイスの欄に沢歩きに経験がない人や増水期は、本コースに入らないでほしいと書いてある。もうアドバイスっていうか警告だろう。

 昔のガイドブックって篤志家向けのコースが載っているので興味深いし、読んでいて面白い。

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  1. 2015/12/04(金) 00:25:23|
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