島ノ中ニ有リblog

島の生活とか、登山とか、Macとか、日記とか

小西政継「マッターホルン北壁」

 小西政継「マッターホルン北壁」を読んだ。

 厳冬期マッターホルン第三登を果たした小西政継の記録。1つの山行で文庫本1冊の記録になるのかと少し驚いたが、氏の熱意が伝わってくる本であった。といっても熱血な練習や心意気みたいな根性論が綴られているわけではなく、むしろ理性的に目指す過程と登攀の記録を冷静に述べられている。

 はじめっから「北壁との闘い」という、これまでのヨーロッパアルプス冬季登攀の記録が連ねており、氏が当該の山域について文筆家並みに調べているのに驚く。はじめはヒマラヤを考えていたものの、同僚の死などもあり、マッターホルン北壁を目指すようになる。北壁に取り付いて初日の夜、アイゼンを落っことすというアクシデントに遭い、登攀を継続するか中止するか迷うところは読んでいて絶望を感じた。頂上岩壁の下でビバークしたときに氏は「なぜ山に登るのか」について考えている。

 僕は長い登山生活を通して、山へなぜ登るのかとか、アルピニズムの固苦しい理論めいたことは、まだ一度も考えたことがない。よくエベレストに消えていったマロリーの「山がそこにあるから登るんだ」という言葉を引用し、堂々とそっくり真似して言い放っている登山家と称する人々が大勢いるが、僕にはこんな言葉は出てきそうもない。マロリーがうるさくつきまとう、アルピニストの心なんかまったく理解できないマスコミ連中を煙にまくのに使ったこの言葉を、真面目くさって言い放っているのにはいつも苦笑している。

 山とは金では絶対に買うことのできない偉大な体験と、一人の筋金入りの素晴らしい人間を作るところだ。未知なる山との厳しい試練の積み重ねの中で、人間は勇気、忍耐、不屈の精神力、強靭な肉体を鍛えあげてゆくのである。登山とは、ただこれだけで僕には十分である。

小西政継「マッターホルン北壁」(中公文庫,1979)P.135

 考えたことがない、と言いながらこれだけのことを書けるのは筋金入りの登山家だと思う。私には真似できないと思う。

 日本から船に乗ってソ連を横断していることなど登るまでの間は細かく書いているわりに、下山した後のことは意外とあっさり記述している。その辺も目的に向かって突き進み、達成したらさして語ることもないということなのかもしれない。

  1. 2015/06/30(火) 00:04:30|
  2. 書評 - 山岳
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ダンロップのトレッキングシューズを買った

 ダンロップのトレッキングシューズを買った。

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↑ダンロップDU660ダークブラウン

 山に使っていた安全靴がこわれてしまってから、山に使えそうな、しかし重登山靴ではない、中途半端な靴が欲しかった。西友の1200円の靴でもよいのだが、底が薄くて足への衝撃が大きい。福生の靴屋を探して上のトレッキングシューズを買った。20%引きとかで3,369円であった。

 軽くて一応防水らしい。靴は泥んこになるので防水はあんまり信用していないが、先日の三頭山で使用したところ問題なく使えた。とりあえずは使えそうなので、沢の下りや縦走で使用してみることにしよう。

  1. 2015/06/29(月) 23:56:54|
  2. 日記
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三頭山に登ってきた2015

 三頭山に登ってきた。

 金曜日の予報では雨であったが、晴れて富士山も見え、明るい山行であった。いい感じに疲れて温泉入って気持ちよく、眠い。

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↑三頭山西峰から樹間に望む富士山

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↑15年ぶりくらいに見た三頭山避難小屋は、まだキレイだった。

 150629追記:帰ってきてからなぜだかひどく疲れていたみたいでひどく眠かった。19:30に寝て翌朝7:00に起きた。なんでこんなに疲れたんだろう。

2015年夏 - 奥多摩・三頭山
http://nakayamayu.web.fc2.com/record/2015/150628mitousan/
  1. 2015/06/28(日) 19:30:33|
  2. 登ってきた
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「島へ」三宅島帰島10周年総力特集

 三宅支庁facebookに「帰島10周年の特集が掲載されました!」という記事が載っていたので購入した。

 帰島10周年総力特集、と銘打っており、82ページ中31ページが特集に割かれている。火山、信仰、ダイビング、クライミング、バードウォッチング、バイクレースといった観光の切り口に始まり、キンメダイ、パッションフルーツ、牛乳せんべい、くさや、釣り宿と、定住や帰島をテーマにした取り上げ方をしていた。交流している小金井市のお店の情報があって、最後に村長のインタビュー。

 写真も多いので、パラパラと見ているだけでも楽しい。神社の記事や「流刑地としての三宅島」には私も知らない神社や流人が載っていて興味深かった。仕事柄、知っている人も載っている。宿泊補助事業や移動教室の受け入れなど観光のどのような点に力を入れていくかという記事も、これからの三宅島の発展の方向を知るのによかった。

 私が赴任した平成24年は「三宅島に行く」というと「噴火してんじゃないの、住民戻っているの」と聞かれることもあった。私自身も赴任時にガスマスクを渡されたときは驚いたが、今はガスマスクの携行義務はない。島に興味がないと知らない雑誌だが、こういった情報発信で帰島10周年を弾みに人が訪れるといいと思う。

  1. 2015/06/27(土) 00:39:50|
  2. 三宅島・御蔵島
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グレートタージマハルというカレー屋さん

 近所のグレートタージマハルというカレー屋さんがおいしい。

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↑ガーリックナンとチキンカレー

 駅までの通り道にあるので気になっていた店。引っ越してきてから3回、仕事で少し遅くなったときに入った。チキンカレーの辛口(little hot)が私の舌にはちょうどいい。カレー屋さんだからカレーが美味しいのは当然として、この店の売りは大きくて柔らかいナン。皿からはみ出すナンは熱々でふかふか。食べているとだんだん冷めてきてサクサク、パリパリになる。空腹で入っても食べ終わると満腹になるし、チーズナンを食べたときは食べきれずにお持ち帰りした。上のメニューで1500円なので弁当やファーストフードに比べて値ははるが、十分に満足できる味とボリュームである。

  1. 2015/06/26(金) 00:01:55|
  2. 福生
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山で使っているコッヘルを打ち直した

 山で使っているコッヘルを少し直した。

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↑少し直したコッヘル

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↑少し直したコッヘルの裏側

 10年くらい使っている2枚組のコッヘルの大きい方が、内側に凹んでしまって使いにくかった。隅の方も洗えないので不衛生である。

 こないだ実家に行ったとき金づち2本をタガネのように使って打ち直した。上の写真はベコベコで施工前に見えるけど、施工後の写真。とりあえず穴は開かなかったのでまだ使おうと思う。

  1. 2015/06/25(木) 00:43:18|
  2. 登山
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靴のベロにゴム紐を縫い付けた

 1200円の靴を買ったが、ベロがすぐ靴の中に入って使いにくいので、ゴム紐をベロに縫い付けた。

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↑靴のベロを靴ひもに吊り下げるゴム紐を縫い付けた

 使ってみると、靴ひもにしっかり引っかかって問題は解消した。なんで引っ掛けるひもを初めからつけておかないんだろう。コスト削減のためかな。使いにくくないのかな。

  1. 2015/06/24(水) 00:29:48|
  2. 日記
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北方領土の地形図が売られていた

 地形図を買いに行ったら、北方領土の地形図が売られていた。

↑北方領土最高峰爺々岳1772m

 北方領土に行く予定もないので買わなかったが、電子国土で眺めてみると登山者としてはなかなか面白そうだ。国後島にある爺々岳は北方領土の最高峰できれいな複式火山だし、あちこちにたおやかな川があって、沢から沢へと歩いてみたくなる。もし国後島に赴任できたら楽しいだろうなと思う反面、北方四島が返還されたらすぐに国立公園になってしまい、好き勝手山に入りにくそうである。あとヒグマも怖いから思いつきでふらりと山には入れなさそうだ。

  1. 2015/06/23(火) 00:05:55|
  2. 地図・県境・都市河川
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青梅の地形図を誤って重複して買ってしまった

 地形図を誤って重複して買ってしまった。

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↑誤って重複して買った25,000分の1地形図「青梅」。手前がもともと持っていたもの、後ろが新しく買ったもの。

 買ったのは青梅の地形図。東京都と埼玉県の都県境を歩くのに、安楽寺から狭山丘陵にかけての山の中が不詳なので買った。この地図には顕著な山もないし、吹上トンネルのあたりを地図もなく歩いたこともあるので持っていないと思い込んでいた。しかし、引き出しを調べてみたら青梅の地図があり、ご丁寧に磁北線まで引いてあった。何のために買ったのか全くわからない。

 時折、地形図を誤って重複して買ってしまうことがあるが、その度に茂倉岳とか奥多摩湖とかもっと雨でボロボロの地図を買い替えればよかったのに、と思ってしまう。

  1. 2015/06/22(月) 04:50:06|
  2. 地図・県境・都市河川
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ネギをたくさん入れるとベチャッとしたチャーハンができる

 今日は東京都と埼玉県の都県境を歩こうかと思っていたのだが、雨が降る予報だったので引きこもっていた。雨は昼前後に1時間か2時間ほど弱く降っただけで通り雨であった。夕方には晴れ間が見えた。

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↑ベチャッとしたチャーハン

 夕方に腹減ってチャーハンを作った。ネギが好きなのでネギを刻んでたくさん入れたが、チャーハンがベチャッとしてしまった。パラパラしたチャーハンを作るには水分が大敵なのは知っているが、しかしネギも入れたいのである。乾燥したネギを入れたらいいのだろうか。

 具材を入れるときに油がはねて少々やけどもしてしまったので左手がヒリヒリする。何ともうまくいかないものだ。

  1. 2015/06/21(日) 19:27:17|
  2. 食べ物・飲み物
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「これからが復興 三宅島」ポスターを見かけた

 某所にて三宅島帰島のポスターを見かけた。

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↑「これからが復興 三宅島」ポスター

 今は帰島10周年の節目の年なので10年前のポスターである。何となく見たことはあるのだが、2005年に見たのか、島にいたときに見たのかは思い出せない。

 こうやって4年半もの避難生活ののちに帰っていたのかと思うと、それから10年、島もだいぶん復興してきたのだと思う。最近3年間分しか知らないけど。

  1. 2015/06/20(土) 22:37:31|
  2. 三宅島・御蔵島
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1200円の靴を買った

 西友で1200円の靴を買った。

 使っていたスニーカータイプの安全靴の底に穴があいてしまい、雨の日に靴下がずぶ濡れになってしまうため、しばらくのつなぎでもよいからと靴を買った。西友で1200円と安かったのでこれでいいやと買った。

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↑西友で買った1200円の靴

 デザイン性はいいのだが、底が薄くクッション性があまりない。また靴ひもがベロを通さないのできちんと履かないとつま先にベロが詰まってしまう。安かろう悪かろうでいいのでしばらく履いてみよう。

  1. 2015/06/19(金) 00:02:08|
  2. 日記
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次期OS X「El Capitan」に追加される日本語フォント

 次期OS X「El Capitan」に日本語フォントが追加されるそうだ。

 次期OS X「El Capitan」では、4つの新しい日本語フォントが追加されるほか、ヒラギノ角ゴシックのフォントウェイトのバリエーションも増えるそうだ。

 新たに追加されるのはクレー、筑紫A丸ゴシック、筑紫B丸ゴシック、游明朝体+36ポかなの4つ。

次期OS X「El Capitan」には筑紫A丸ゴシックなど日本語フォントのバリエーションが増える | スラド アップル
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Apple - OS X El Capitanの紹介ページ

 サンプルとして載っているのはひらがななのでこれといって特徴を見出せないが、日本語のフォントが増えるのはうれしい。

  1. 2015/06/18(木) 00:00:33|
  2. コンピュータ
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「土地勘」はもともと「土地鑑」である

「土地勘」を「土地鑑」と書くことを知った。

 気づいたのは読売の記事。

 森川市議は取材に、「土地鑑がなく、知らずに一方通行の道に入った。(車検切れは)うっかりしていた」と釈明、…(後略)

車検切れ車で一方通行逆走、衝突…市議おわび : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

「勘がいい」というように直感的に把握しているイメージから「土地勘」だと思っていたが、もとは「土地鑑」という警察用語だそうだ。

 しばしば「土地勘」と表記されることがあるが、これは、ある「土地」についての「勘」がはたらく、あるいは「勘」がいい、といった連想からくる誤用であった。推理小説などでも「土地勘」と表記されることがある。

 現在は誤用が定着しているため読売新聞以外の新聞社、放送局では「土地勘」ないし「土地カン」を採用している。

土地鑑 - Wikipedia

 と、読売だけが「土地鑑」を使い続けているそうだ。「鑑」にもいろいろな意味があるようだが、「考える。見分ける。」という意味が最も近いのだろうか。

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↑Mac OS付属の辞書.appより「鑑」

「勘」で覚えたからか「鑑」だと戸惑ってしまう。

  1. 2015/06/17(水) 00:00:13|
  2. ことば
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福生や青梅のカーブミラーが四角い

 福生や青梅のカーブミラーが四角い。

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↑四角い道路反射鏡

↑四角いカーブミラー

 区部や三宅島のカーブミラーは丸いので、違和感を感じていた。形状は何かの基準に決められているのだろうか。丸くても四角くても機能には問題がないのでよいのだが、見慣れた風景がちょっと異なるのは引っ越してきた実感が湧く。

  1. 2015/06/16(火) 00:01:39|
  2. 福生
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1年ぶりに坊主頭にした

 1年ぶりに坊主頭にした。

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↑坊主頭

 島に行った時に知り合いにバリカンで刈ってもらった。

 日射が当たると暑い。でも重苦しさがなくてよい。

  1. 2015/06/15(月) 22:45:56|
  2. 日記
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松木沢岩登り練習2015

 松木沢に岩登りの練習に行ってきた。

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↑松木沢の岩場全景

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↑岩場基部のフレークを登る私

 久しぶりの岩登りの練習で疲れた。焚き火をたけなかったのが自分なりにちょっとショックである。

2015年夏 - 足尾・松木沢
http://nakayamayu.web.fc2.com/record/2015/150613matsuki/
  1. 2015/06/14(日) 22:03:40|
  2. 登ってきた
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国が管理しない国道

 国が管理しない国道があるそうだ。

 具体的に言うと国道14号の一部や国道411号の一部など。国道っていうから、東京国道事務所みたいな国交省の出先機関がすべて所管しているものだと思っていたらそうでもないらしい。

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↑山梨県の管理する国道411号余慶橋付近(2009年夏 - 奥多摩・丹波川小常木谷

 一般国道の指定区間とは、道路法第13条第1項の規定に基いて、維持・修繕・災害復旧・その他の管理を国土交通大臣(地方整備局、北海道は北海道開発局、沖縄県は内閣府沖縄総合事務局)が行い、一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)で指定された区間である(直轄区間・直轄国道)。それ以外の区間(指定区間外・補助国道)については該当する都府県及び政令指定都市が管理を行う。

指定区間 - Wikipedia

 つまり、道路法第13条第1項に指定された区間は国の管轄、指定されていない区間は都道府県及び政令指定都市の管轄だそうだ。そんなら都道府県道にしちゃえばいいのに、と思うのだが、過去の経緯とか法体系がそれを許さないのだろう。使う分には気にすることはないが、分かりにくい。地方分権の声が高まれば、指定区間外は地方に移管されるのだろうか。

  1. 2015/06/12(金) 00:09:26|
  2. 土木技術
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「サクラ」の語源

「サクラ」の語源を知った。

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↑サクラの花

 なんで客引きのための買わない人をサクラと呼ぶのか不思議に思っていたのだが、調べてみたら「ただで見る」点が同じだからだそうだ。

さくら【桜】
④ 露店などで,客の買い気をそそるため,客のふりをして買い物をする売り手仲間。〔「ただで見る」の意から芝居の無料見物人の意となり,そこから生じたという〕
Mac付属の辞書.appのスーパー大辞林

 一瞬読んでも意味が分からなかった。キセル乗車とか昔の人が考えた隠語はセンスがあると思う。

  1. 2015/06/11(木) 00:40:34|
  2. ことば
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芳野満彦「新編 山靴の音」

 芳野満彦「新編 山靴の音」を読んでいる。

 新田次郎「栄光の岩壁」のモデルとなった人の山行記と詩集である。

 昭和23年冬、八ヶ岳で遭難し両足指を失ったが、回復とともに山に戻り、積雪期前穂高四峰正面壁、同剣岳チンネ正面壁、滝谷グレポンなど多くの初登攀を記録する。さらに38年、アイガー北壁行によってアルプスの岩壁への先鞭をつけ、40年には日本人初のマッターホルン北壁の登攀を成す。

芳野満彦「新編 山靴の音」(中公文庫,1981)表紙見返し、抜粋

 という強烈に山に魅せられた人である。

 件の八ヶ岳遭難に始まり、上記の初登攀の記録が記述されているが、意外に書き口が淡白である。

 この寒気と疲労、それに空腹と凍傷、睡気……こんな経験は何度かあるが、今度のように大きな登攀をなしとげた後のビバークだけに、僕はどんな拷問より酷烈に感じた。

 ビバークというより「遭難」という方に近い状態だったろう。

芳野満彦「新編 山靴の音」(中公文庫,1981)表紙見返し、抜粋

 みたいな文章はあるが、山屋はたいがい見栄っ張りなので、こういうときに「死ぬかと思った」とか辛い経験を大げさに書きそうなものだ。芳野さんの場合、八ヶ岳遭難をはじめとして数々の死地をくぐってきたためにさほど大げさには書かないのだろう。ツェルトを失っても初登攀をなしとげても文章はあっさりとしていて、そんなにすごいことではないのかと思ってしまう。一方で読みやすい文章なのですいすいと読めるのは文才のある人だと思う。

  1. 2015/06/10(水) 00:02:44|
  2. 書評 - 山岳
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浜松町「江戸前つけ麺 サスケ」江戸前つけ麺

 橘丸でゴロゴロして17時ごろに起きてテレビを見ていたら、最近のお茶漬けの製品を特集していて腹が減ってきた。下船して浜松町で飯を食べる。前にも行ったことがある江戸前つけ麺 サスケ」という店に入った。

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↑江戸前つけ麺中盛り830円

 50円値上げしていて、大盛りが別料金になっていた。味は濃厚な魚介豚骨で私の好きなタイプのつけ麺だ。スープ割りまで飲みきり堪能した。

  1. 2015/06/09(火) 00:01:17|
  2. ラーメン
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三宅島にメガネ岩ダイビングに行ってきた

 三宅島に行ってきた。

 特に目的を決めずに行くことを決めてから何をするか決めた。出かけるときは計画を立てる私らしくない旅であったが、ある意味家に帰るようなもんだし、何の不安もなかった。

 6月だったのでメガネ岩ダイビング、バリカンで散髪、飲み会、支庁に顔出して帰った。久しぶりのダイビングは慣れず、4kgのウェイトでは浮き上がってしまってあんまり魚どころではなかった。水面下5mの安全停止で速い潮にあおられ酔ってしまったのもよくなかった。温泉に入ってだいぶ落ち着いたので良かった。

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↑白矢印で示す白いモニュメントが旧船待から新船待へ引っ越していた。

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↑お魚センターも改装されていた。

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↑橘丸着岸。

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↑橘オムライス900円。

 帰りはツチヤでのり弁を買おうと思ったら月曜日で定休だった。島にいるときはこんなミスをしないのにと思ったがしかたない。橘オムライスって食べたことがなかったので食べてみることにした。普通のオムライスだが、卵がトロトロで美味しかった。船内の台所でここまでうまく火加減しているのだろうか。それともレトルトの技術が恐ろしく進化しているのだろうか。

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↑雄山は雲をかぶっていたが、緑が増えたように見える。

 甲板に出て久しぶりの三宅島を眺めると雄山に緑が増えてきたように感じる。2000年噴火から15年を経て気象庁が三宅島の警報を解除したのもこうやってみると感慨深い。

  1. 2015/06/08(月) 23:00:45|
  2. 三宅島・御蔵島
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気象庁が三宅島の警報解除を発表

 気象庁が三宅島の警報解除を発表した。

1.火山活動の状況及び予報警報事項

 三宅島では、噴火は2013年1月22日を最後に発生していません。多量の火山ガスの放出が長期間続いていましたが、緩やかに減少しており、2013年9月以降は1日あたり500トン以下で経過しています。

 山頂浅部を震源とする地震は概ね少ない状態で経過しています。

 これらのことから、三宅島では噴火が発生する可能性は低くなったものと考えられます。

 なお、主火孔における噴煙活動及び火山ガスの放出が継続していることから、規模の小さな噴出現象が突発的に発生する可能性があります。

(後略)

気象庁 | 噴火警報・予報 火山名 三宅島 噴火予報:警報解除

 三宅支庁のおしらせで知った。三宅島雄山の2000年噴火は多量の火山ガスが特徴であり、そのために5年間も全島避難を余儀なくされた。私が赴任した2012年は島内一周していると風向きに応じてどこかでガス臭い場所があったのだが、離任する2015年には注意しても気づかないくらいガスは弱くなっていた。今年は帰島から10年の節目にあり、警報解除を発表するタイミングなのだろう。公式に噴火のレベルが引き下げられるのは元島民としても嬉しい。

 一方、三宅村によると環状林道から雄山寄りは依然として入山禁止だそうだ。

 なお、三宅島では、依然として火山ガスの放出が続いていることから、「三宅村火山ガスに対す る安全確保に関する条例」により、今までどおり、雄山環状線より内側の区域(オレンジと赤の区 域:下図参照)への立入を規制しております。

噴火警戒レベルの引下げについて http://www.miyakemura.com/content/pdf/shinchaku/27.6.5gasreberuhikisage.pdf

 富士山の火口よりも大きい直径1600m、深さ最大500mもの火口は研究対象としても観光資源としてもユニークなものである。ガスが出なくなって草津の湯釜みたいに自由に入れるようになるといいと思う。

 一方、いつ噴火するか分からない以上、ヘルメット着用とかコンクリート製のシェルターを設置するとかガイド付きに限るとか、ハード・ソフト両面の対策がとられるのだろうか。山に登りにくくなるのも悩ましい。

  1. 2015/06/06(土) 17:52:43|
  2. 三宅島・御蔵島
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島崎藤村「破戒」

 島崎藤村「破戒」を読んだ。

 新田次郎「聖職の碑」を読んだあとで、長野県つながり。出だしが「木曽路はすべて山の中である」と勘違いしていて、飯山から話が始まったのが肩透かしであった。「木曽路は…」は同じ島崎藤村の「夜明け前」だそうだ。

 有名な小説なので内容はごく簡単にまとめる。時は明治、穢多の生まれである主人公、瀬川丑松は長野県飯山の小学校で教鞭をとっていた。父からは出生をただ「隠せ」と戒められたが、穢多の生まれである思想家・猪子連太郎の考えに惹かれるようになる。ふとしたきっかけで丑松が卑しい生まれであるという噂が流れ、彼は教壇でその生まれについて告白する、という物語。

 センセーショナルな小説であったのだろう。末尾の評論文を読むと、全国水平社の批判により一時絶版あるいは改訂版にしたり、初版の「穢多」を訂正本では「部落民」に言い換えたりしたそうだ。評論の指摘通り物語は結末に至って確かに問題が解決していない。

『破戒』の弱点は何だろうか。それは『破戒』が部落民の問題をとりあげ、人間が同じ人間から差別されるわけはないというところから、問題を考えようとしながら、どうして人間は互いに対等なのかという理由を根拠づけることができないのである。

野間 宏,「破戒」について,『破戒』巻末P.345

 小説は逃避に近い結末となっている。もっともテキサスへの移住は妙にリベラルな長野県民らしい気もする。

 現代においても差別の問題は残っている。橋下大阪市長が部落出身であると週刊誌が報じた際、橋下市長は生まれによって差別する報道機関の取材は受けないと主張したことは記憶に新しい。

 一方で、テロリストが警察官や入国審査官になったりしないよう就職の際に素性を調べるということはあるのかもしれないし、家によっては結婚の際相手の家柄を調べることは今でもあるだろう。それらは職務上仕方ないことだったり、その家の思想だろうから表立って批判しなければ、問題にはならないように感じる。

 私自身も仕事柄、人権問題の研修を受けることがあるが、部落差別についてはいまいちイメージが湧かない。具体例があまり示されないというのが大きな理由だが、具体的な地名を示せば差別を引き起こすということなのだろうか。他の人にも同じ疑問があるのか、最近の人権問題の研修では単に部落差別だけでなく、男女差別、障害者差別、外国人差別など幅広い差別をとりあげているように感じる。

 私自身も生まれがどうだかはよくわかっていない。貴い生まれではなさそうだが、部落民なのかというとよく分からない。問われたこともないし、仮にそうだとしても私自身気にならない。私だって下水のマンホールの中に入る仕事をしたこともあるし、そういう意味では下賎な人間かもしれない。私は職業に貴賎なしと考えていて、私にできないことを行う人は誰だって尊敬している。

 人の出身を聞くときは市町村を聞くまででその先の住所を聞いてもどうせ分からない。近年は運転免許証にも本籍地を載せないし、住民票も本籍地を掲載するかどうか選べる。どうしても気になるなら本籍を移せばいい。

 私が単に無知だからか生まれによる差別の問題はあんまり問題として認識できていない。ひょっとしたら知らずに人を傷つけているのかもしれないが、研修で習った程度には気をつけようと思う。

  1. 2015/06/05(金) 00:45:42|
  2. 書評 - 小説
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ブログのエントリが3000に達した

 ブログのエントリが3000に達した。

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↑3000番目の記事

 現在公開していないものや削除してしまった記事もあるので厳密には3000未満である。でも2900は越えているだろう。標高なら甲斐駒ヶ岳(2,967m)くらいだろうか。

 これまで日記は三日坊主だったので、このblogがこれほど続くとは思っていませんでした。

山ノ中ニ有リblog 本年のあいさつ2010

 と、前に書いた思いは変わらないので、改めて書き続けていることに自分でも驚いている。

 たぶん、日記とblogは異なるものなのだろう。書きためて一度にアップロードしているときもあるし、私が書いているのは必ずしもその日のできごとではない。7年間も書き続けているってのは、つまり暇なんだろうな。

  1. 2015/06/04(木) 23:03:20|
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高山の岩にくっついている黄緑色のチズゴケ

 3000mくらいの山の岩にくっついている黄緑色の苔みたいなのはチズゴケというそうだ。

 鉱山の岩石の表面に付いていて、黄緑色の地衣体のふちを黒い菌糸がとりまき、地図のように不定形にひろがって、岩に模様が描かれている感じ。ペンキでつけた岩稜上のルート指示マークに似ていることがある。

 北半球の高山に広く分布する代表的高山性地衣。<ハナゴケ目>

西丸震哉「山の博物誌」(中公文庫,1986)p.252
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↑道標のマークに似た色合いのチズゴケ

 ペンキの書き損じのような、しかしたくさん見かけるから自然物なのだろう、でも植物なのか何なのか分からない、という不気味な印象を受けていた。よく見かける割りに岩全体がチズゴケに覆われているのは見たことがない。多くても岩の表面の半分以下である。岩の風化作用のためなのか、黄緑岩のきわが長い方が有利だから全面覆わないのか生態が分からないのがやっぱり不気味である。

  1. 2015/06/03(水) 21:55:52|
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ターロック・オキャロランのCaptain O'Kaneという曲

 ターロック・オキャロランのCaptain O'Kaneという曲がいい。

 何気なくInterFMを聞いていたら流れていた曲で17世紀の盲目のゲール人のハープ奏者だそうだ。ケルト音楽に分類されるのだろうか。郷愁を誘う寂しげな旋律がいい。ハープのメロディーがこんなにもいいものと感じられるいい曲だ。

  1. 2015/06/02(火) 00:06:33|
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井田ヒロト「お前はまだグンマを知らない」

 井田ヒロト「お前はまだグンマを知らない」1巻を読んだ。

 ネット上で「秘境」と称される群馬県を自虐的に揶揄した漫画。主人公の神月紀がグンマに転校し、グンマの習慣に驚き続けるというストーリー。かなり誇張されていて、県外の人間が焼きまんじゅうを口にすると死ぬとか、トチギと戦争しているとか、GHQに睨まれながら上毛カルタを作ったとか、ぶっとんだ設定になっている。それでも進めなくなるほどの空っ風や運動会の組分けなど群馬県を知らなくてもへえと思うネタがあり、楽しめる。

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↑毛無峠にある群馬県と立入禁止の看板(2009年秋 - 上信・四阿山)。

 おまけマンガのメイキングストーリーでは固有名詞を伏字にしなければならないかも、と担当さんが述べていてそのためにカタカナの「グンマ」表現にしたようだ。1冊のギャグマンガになるくらい群馬県はネタ豊富ですごいと思う。

  1. 2015/06/01(月) 00:20:13|
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