島ノ中ニ有リblog

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昔の日本人の名前の構成

 常々、昔の人の姓名はたくさんあってどういう使い分けをしているんだろうと不思議に思っていた。源九郎判官義経とか、もし昔にテストや申請書の類があったら書くのがめんどくさそうだ。

 土木の雑誌に日本人の姓名に関する解説が載っていたので興味を持って読んでみた。

 鎌倉時代から戦国時代の頃の日本人は,四つの名前を持っていたと考えられています。姓が二つに名前が二つです。名前の二つは諱とみょう。仮名は前述の字名とほぼ同じく,諱を呼ばないための通称です。姓が二つあるのは,家族を表す「家名」と家族のルーツを表す「氏」の二つが使われたからです。例えば「源平藤橘」という言葉があります。これは平安時代以降,特に力を持っていた平,源,藤原,橘の四つの氏(血筋)を表します。こうした氏族の男子が成人した場合に独立した家を立てると家名をつけることになります。これが家名です。現代で私たちの姓を「みょう」というのは,これが「家『名』」の名残だからです。

(中略)

 中国では諱と字名を同時に使わないのに対し,日本では諱と仮名を同時に使う場合があり,その順番は,家名−仮名−姓−諱です。

 豊臣秀吉は,羽柴という家名を名乗っていましたが,のちに朝廷から源平藤橘に並ぶ由緒ある(?)氏族として豊臣という姓をもらっています。したがってフルネームはしばとうきちろうとよとみの朝臣あそんひでよしとなります。

宮武 裕昭,トリビア 戦国武将と土木,土木技術 72巻8号(2017.8)P.55
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↑家名−仮名−姓−諱の構成

「朝臣」は三位以上の人の姓の下,四位の人の名の下に付けて敬意を表す(Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林)だそうだ。

 諱は本名であって言霊に呼びかけるのを避けるために仮名を使うというのはなんとなくわかる。なので、中国では名乗らない諱を日本では名乗ってしまうあたりに変な感じがする。

 また、ルーツを示す姓とそこから独立した家を示す家名は現代ではちょっととらえづらい。戦場で名乗るのに短いと締まらないとか、戒名みたいに長いと偉いような風潮があったのだろうか。

  1. 2017/08/15(火) 23:19:32|
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選挙になると改革という言葉をよく聞く

 選挙になると改革という言葉をよく聞く。

 小池知事の掲げる東京大改革、小泉首相(当時)の郵政改革や聖域なき構造改革などを聞くし、担当大臣にも社会保障・税一体改革担当、働き方改革担当、行政改革担当など4つのポストがある。政治家は改革という単語が好きらしい。

 辞書を引いてみると以下の説明があった。

  1.  基盤は維持しつつ,社会制度や機構組織などをあらため変えること。「役所の機構を―する」
  2. よりよくあらためること。「お花は家政の―を名として」〈姉と弟お室〉
【改革】 Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林

 改革という言葉は昔から聞くので選挙のたびに相当に制度が改められているのだろう。しかし、いち市民には劇的に生活が変わったような感覚がない。たびたび改めていることは朝令暮改となるし、2回改めたら元どおりになっているような気もする。うがった見方をすれば、選挙のたびに聞くずいぶん手垢がついた単語だ。

 Wikipediaでは以下のように揶揄されており、私の意見と近い。まるでアンサイクロペディアのようだ。

 近年では、政治家がスローガンとして乱用する事が多く、流行語的な要素を含んでいるため、聞く側はその改革が国民の生活にとって良いものであるかどうかを見極める必要がある。

改革 - Wikipedia

 公約をマニフェストやアジェンダと呼びかえるように、そろそろ目新しい言葉に改革されるのだろうか。「スピード感を持って」「加速化」同様、政治家は新しい言葉を探すのも大変だ。

  1. 2017/07/02(日) 15:00:52|
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「長谷川=ハセガワ」「東海林=ショウジ」の由来

 NHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」を見た。

 今回は「長谷川=ハセガワ」「東海林=ショウジ」など、“言われてみればフシギな読み方名字”を特集。フシギな読み方名字には、はるかいにしえのニッポンの記憶が宿る。

人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!▽言われてみればフシギな読み方名字

 言われてみれば「長谷川」をはせがわと読むのは困難だ。番組によると「長谷川」姓は初瀬川(はせがわ)という川が奈良県桜井市にあり、長い谷だったから「長谷川」の字をあてたという。三宅島にも阿古に長谷川姓がいるが、これだけ全国に広がっているのは驚きである。

 ショウジと読まれることの多い「東海林」姓は山形ではトウカイリンが一般的だそうである。東海林さんが荘園の管理者である荘司(あるいは庄司とも)を任ぜられ、秋田県南部へ移り住んでからショウジと名乗るようになったとか。万葉仮名とは反対に漢字に読みをあてるという発想から「東海林」はそのまま、読みに役職の「しょうじ」をあてたとか。

 また、ゲストの仁科亜季子の「仁科」姓は赤みがかった粘土質を示す「に」と信州で河岸段丘を示す「しな」を合わせたものだそうだ。大町出身だと述べていたが、長野県には明科、豊科、更科、埴科など「しな」のつく地名が多い。確かに犀川や千曲川などの川のそばに多い。勉強になった。

 私自身は出来合いのハンコが必ずあるような名前だが、不思議な名前は多く見る。それぞれに由来があると思うと面白い。1回だけの企画ではなく続くみたいだが、珍名さんでそんなにネタがあるだろうか。

  1. 2017/04/28(金) 00:10:33|
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「火中の栗を拾う」という言葉の意味

「火中の栗を拾う」という言葉の意味を間違って覚えていた。

 FM NACK5でおに魂を聞きながら風呂に入っていたのだが、9時過ぎの放課後クイズで「ことわざ『火中の栗を拾う』のもととなった童話で、栗を拾った動物は何でしょう」という問題があった。猿蟹合戦を想起した私は「サルだろう」と思ったが、答えはネコであった。

 十七世紀のフランスの詩人ラ・フォンテーヌが『イソップ物語』を基にした寓話で、ずるい猿におだてられた猫が、囲炉裏の中で焼けている栗を拾ったが、栗は猿に食べられてしまい、猫はやけどをしただけだったという話から生まれたフランスのことわざ。

火中の栗を拾う - 故事ことわざ辞典

 そもそも童話から間違えており、西洋にそんな寓話があることを知らなかった。さらに調べていくと意味も私が思っているものと異なるようだ。私は自分の利益のために火中の栗を拾うのかと思っていた。実際には他人の利益のために危険を冒す(Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林)という意味のようだ。

 知っていると思っていた言葉が全然理解していなかったのは驚きである。

  1. 2017/03/22(水) 00:05:58|
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「ほとぼり」を漢字で書け

 テレビのクイズ番組で「ほとぼり」の漢字を書けという問題があった。

 題は「ホトボリが冷める」という表現だったが、見当がつかなかった。ヒントとして「冷めるもの」と示されてはじめて「熱」と分かった。「熱り」とは余熱のことだそうだ。

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↑Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林による「熱り」

「つまずく」と読む漢字みたいに普段ひらがなで使っている漢字を想像するのはクイズのようで面白い。

  1. 2017/03/09(木) 01:17:52|
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smartには「細い」という意味はない

 smartには「細い」という意味はないそうだ。

 2 ⦅主に英/米やや古⦆〈人が〉(身なりなどが)小ぎれいな, きちんとした; 〈服などが〉ぱりっとした, しゃれた, 格好がいい (!日本語の「スマート」にある「ほっそりした格好の良い」の意味はsmartにはなく, slim, slenderなどを用いる)

Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林

 日本語の意味しか知らなかったので覚えてなかった。

 最近、スマートシティとかスマートグリッドとか聞く言葉だが、これらは英語の意味にある頭の良い, 知的な(Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林)という意味のようだ。

 だとすれば誰が「smart」=「細い」なんて言い出したのだろうか。紛らわしい。

  1. 2017/03/08(水) 00:00:06|
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「名勝」という言葉の意味

「名勝」という言葉の意味がよくわからない。

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↑「名勝」吾妻峡

 書き下せば「名に勝る」だろうか。なんでそれが景勝地を示すのかわからない。「景勝」なら「景色に勝る」という意味が伝わってくる。

 国語辞典を見ても法的な定義が載っているだけで言葉の由来が載っていない。

  1. 1 景色のよい土地。「天下の―」
  2. 文化財保護法で,風致景観がすぐれ我が国にとって芸術上または観賞上価値の高いものとして文部科学大臣が指定した地。 →特別名勝
↑Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林

 漢和辞典で「勝」を調べたら「すぐれたところ」という意味が載っていた。

【勝】
  • た-える。こらえる。
  • あげて。のこらず…しつくす。否定の文に用いる。
  • か-つ。かち。戦って、また争ってかつ。おさえ制する。
  • まさ-る。すぐれている。すぐれたところ。「名勝」
旺文社 漢和辞典 第3版P.145、抜粋

 と、「名勝」が載っていたのですぐ意味がわかった。「名のあるすぐれたところ」くらいの意味だろうか。名前にもよく使われる漢字だが、単なる勝ちを願っているだけでなく「すぐれている」の意味も込められているのだろう。言葉の意味を少し覚えられた。

  1. 2017/02/16(木) 23:51:18|
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「かじかむ」の部首がりっしんべん

「かじかむ」という言葉の部首がりっしんべんだと知った。

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↑Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林による「悴む」

 正月、ニコニコ動画で「恋物語 ひたぎエンド」を無料視聴できたので一通り見た。曲も画像も昭和の雰囲気で作られたオープニング曲「木枯らしセンティメント」がいい感じにダサくて何度か聞いていたのだが、その歌詞に「悴んだ記憶」という言葉が出てきた。

 寒いことに関係する言葉なので「凍える」みたいににすいだと思っていたのだが、りっしんべんであった。

 憔悴の「憔」は「焦げる」に似ているので、暑かったり寒かったり忙しい単語だなと思ったが、「憔」はやつれる。やせおとろえる。つかれはてる。という意味みたいなので必ずしも暑い寒いから発生した言葉ではないようだ。

  1. 2017/01/06(金) 00:01:36|
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「気概」という言葉の「概」の字は木偏

「気概」という言葉の「概」の字は木偏と知った。

 感情に関わる言葉だからりっしんべんだろうと思い込んでいた。実際「慨」という字はある。しかし、「慨」は「なげく」または「いきどおる」という意味であり、気概という言葉とは意味が異なる。

きがい【気概】
困難を乗り越えていこうとする強い気性。進取の気性。「―に富む」「―を示す」
Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林
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↑Mac OS付属の辞書.app スーパー大辞林による「慨」

 しかし、なぜ木偏の概なのだろう。旺文社漢和辞典[第5版]によると「概」の意味は以下の通りである。

  1. とかき。ますかき。ますに盛った穀類をならすための棒。
  2. はかる。計量する。
  3. ならす。平らにする。
  4. おさえる。
  5. おおむね(おほむね)。だいたい。「概略」
  6. みさお。「節概」
  7. おもむき。「勝概」
  8. なげく。かなしむ。=慨。
  9. あらう。そそぐ。=漑。
旺文社漢和辞典[第5版]P.553、強調は原文まま

 これを見てもどれが気概の「概」に相当する意味なのかは分からない。日本語は難しいものだ。

  1. 2017/01/04(水) 23:16:41|
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勘違いしている人が多い日本語の言い回し

 勘違いしている人が多い日本語の言い回しが取り上げられていた。

割愛
○愛しいもの、惜しいと思うものを思い切って捨てたり手放したりすること|×重要でないから省く
敷居が高い
○義理を欠くことや迷惑をかけるようなことがあって行きにくい
姑息
○一時の間に合わせ|×ひきょうな手段
役不足
○本人の力量に対して与えられた役目が軽すぎる|×個人の力量に対し荷が重い
失笑
○こらえきれず吹き出して笑う|×あきれた
「失笑」は、ぜんぜん失笑じゃない!? 間違って使っている言葉5つ | ニコニコニュースから抜粋

 姑息と役不足は知っていたが、他は知らなかった。「敷居が高い」なんて、この本来の意味で使うことってあんまりなさそうだ。「失笑」はこれまた間違った意味と解釈されやすい「噴飯物」に近い意味だというのもややこしい。日本語に詳しい方だと思っていたが、まだまだのようだ。しかし、いずれこれらの言葉も誤った意味に取って代わられるのかもしれない。

  1. 2016/11/18(金) 00:20:07|
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